2013年1月30日水曜日

今また「映画のようなゲーム」の是非を問う?「メタルギア ソリッド 4」レビュー_1

“映画のようなゲーム”を言葉通り体現してみせた「メタルギア ソリッド 4」  “映画のようなゲーム”という言葉を聞いて,読者の皆さんはどんなタイトルを連想するだろうか?  古くは,ドラゴンクエスト10 RMT,「ファイナルファンタジー VII」や「バイオハザード」など,PlayStation全盛時代のタイトル,あるいは映画という言葉からはちょっとずれるが,「サンダーストーム」などのレーザーディスクゲームを思い浮かべる人もいるだろうか。近年でいえば,「Call of Duty」シリーズや「Gears of War」などといったFPS/TPS類が連想されるかもしれない。  一時期は,批判的な枕言葉として使われていたこともある,この“映画のような”というフレーズ。しかし,ゲーム機の描画能力が飛躍的に向上したここ最近を振り返ってみると,この枕言葉が,逆に「良い意味」で使われることが多くなったように思えるのは,筆者の気のせいというわけではないだろう。 シリーズの全世界での累計売り上げは2200万本以上を誇るメタルギアシリーズ。その最新作のMGS4は,PLAYSTATION 3の機能をフルに使った最先端のゲームとして,世界中の注目を集めるタイトルだ  今回の極私的コンシューマゲームセレクションでは,そんな“映画のようなゲーム”を言葉通りの意味で実現してしまったPLAYSTATION 3専用タイトル,「」(以下,MGS4)を紹介したいと思う。  すでにご存じの読者も多いだろうが,MGS4は,敵に見つからないように隠れながら進む「ステルス?アクション」というジャンルを世に広めた「メタルギア」シリーズの最新作。いまや世界で最も知名度の高いゲームクリエイターの一人となった小島秀夫氏(以下,rmt,小島監督)が制作を手がける本作は,小島監督が20年にわたって描いてきた「メタルギア ソリッド?サーガ」の最終章として,4年の制作期間を経て,満を持して発売されたタイトルである。  ゲームの舞台となるのは,戦争がビジネスとなってしまった(まぁ戦争自体には,昔から経済的な理由が付き物だが)近未来の地球。経済的合理性を追求した結果,戦争が国家主体のものから民間企業主体のものへと変伽罚琍MC(Private Military Companies)と呼ばれる民間軍事企業が台頭,彼らが経済を席巻しているという世界である。そんな情勢の中で,プレイヤーは,伝説の英雄「ソリッド?スネーク」に扮して,単身で敵地に潜入
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